くじゅう連山縦走

PANDORA

2016年12月12日 10:50


 伊勢志摩旅行の数日前(11月23~24日)にくじゅう連山を縦走してきました。遅くなりましたが
記憶に残る縦走でしたのでアップするものです。

 23日の早朝に博多を発ち、九州自動車道と大分自動車道を通って九重ICで降りました。その後
九酔渓を経由して長者原ビジターセンターへ到着し車を駐めて登山準備を始めました。

 軽く準備体操を済ませて登山を開始しました。先ずは雨ヶ池コースから入山し坊がつるを目指し
ました。坊がつるからは段原(だんばる)経由で大船山(1786m)へ登ります。この段階で一名が鉾
立峠ー立中山経由で大船山へ登りたいと申し出があり、ベテランだったのでチーフも了解しました。

 残りのメンバー5人で登山開始し、しばらくして段原へ到着しました。丁度昼時だったのでそこで
昼食を摂り一名を待ちました。食事が終わっても追いついてこなかったので、やむなく先発隊とし
て3名が荷物をデポして大船山を目指しました。

 やっと携帯がつながり段原へのルートに着いたので先に行ってくれという話になり、残りの2名も
大船山を目指しました。大船山の頂上でくじゅう連山の景色を楽しみ、記念写真を撮ったころに、
再度連絡があり、段原へ着いたが遅くなるので登頂は断念すると言う話でした。

 急いで段原へ戻り、全員が合流して坊がつるへの下山を開始しました。聞くところによると立中山
から大船山への道が判りづらく何度か挑戦してやっと段原へのルートを見つけたようです。ただ、
かなり時間を消耗したので大船山への登頂は諦めたとのことでした。過去に何度も登っているので
段原へ着いた段階でそう判断されたようです。

 坊がつるへ下山して、直ぐに宿泊先の「法華院温泉山荘」へ向かいました。事前に予約していたの
で部屋へ案内され、先ずは温泉に入ることにしました。山の上の温泉は格別でした。入浴後は食堂
で夕食の準備が出来るまでおつまみを食べながら生ビールで乾杯しました。

 他の宿泊者とも交流を図りながらだべっていると、食事の支度が出来たとのアナウンスがありまし
た。実際にはそれまでに生ビールを3杯も飲みかなり出来上がっていましたが、夕食時にも生ビー
ルを頼み計4杯も飲んだことになります。

 一般的には山小屋で生ビールを飲むことは出来ません。「法華院温泉山荘」は特別に車が登れる
ようになっており、生ビールのタンクも運搬可能なことから出来るわけです。アルプスなどの山小屋
でも生ビールを飲めるところがありますが、そこはヘリコプターで生ビールのタンクを運んでいるから
できるわけです。もちろんびっくりするほどの値段(1,000円ほど)になります。

 酔いも手伝ってその日はぐっすり寝ることができました。翌日は気分爽快で目が覚め朝食をいただ
いて二日目の登山開始となりました。山荘から鉾立峠までは早朝で少し寒いなと思いながら登って
いましたが、峠へ到着するとそこは真冬のような状態でした。

 かなり風が強くて気温も零下?度になっていました。回りの水滴が凍っていることでそれが判断出
来ました。その日はそこから白口岳(1720m)へ登ることになっており、カッパを着るなど冬山装備で
完全武装して登り始めました。上へ登るに連れて木々が白くなってきて霧氷のような状態でした。

 霜柱やつららは当たり前で、そこに横風が強く吹いていることから、とんでもない登山となりました。
 もう少し寒かったらアイゼン無しでは登れなかったと思うほどでした。難儀しながらもやっと白口岳
の頂上に着いたときには皆の顔に安堵感が漂ったものです。

 白口岳の頂上でしばらく休憩した後は次の目標であるくじゅう連山最高峰の中岳を目指しました。
 事前のルートでは「稲星岳」経由でしたが、悪天候を理由にそこはショートカットして中岳を目指しま
した。中岳に登る頃には空も少し晴れてきて青空も見えてきました。ただ地表は真っ白で雪をかぶっ
たような景色でした。

 中岳からは天狗ヶ城に登る予定でしたが、そこもカットして御池へ向かい近くににあった「池ノ小屋」
で昼食休憩を取りました。予期せぬ冬山登山の結果皆も食欲がなく法華院温泉山荘で準備してくれ
た弁当もあまり食べられない状況で殆どのメンバーが食べ残したようでした。後で聞いたところによる
と、弁当を全部食べたのは私一人だけだったようです。

 丁度その時間帯に頭上をヘリコプターが何度も回っていましたが、翌日の新聞に「くじゅう連山初冠
雪」の記事が写真付きで出ていたようです。ニュースになるような天候でしたが、その後もなんとか
歩き通して「御池ー久住別れー北千里ーすがもりごえー大曲」と歩き通しました。

 当初の予定よりかなり遅れそうだったので、最強の一名(リーダー兼運転手)が先に下山し車を大
曲へ回すことでなんとか遅れを取り戻す作戦に切り替えることになりました。残った我々が大曲へ到
着した時にはすでに車が待機してくれていました。そこで直ぐに登山装備をほどき車で「温泉花山酔」
へと向かいました。

 「花山酔」ではゆっくり入浴して冬山登山?の疲れを癒やしたあと一路博多を目指しました。


                 大船山へ登る途中の段原の標識です。



                これから登る大船山(1786m)の頂上です。



            二日目の鉾立峠から白口岳への登り始めにあった
                  季節外れの「ミヤマキリシマ」です。



                 早くもつららがありました。寒さの予感!



                 途中の木々には樹氷が付いていました。



               本日の一番の目標「白口岳」(1720m)頂上です。
              回りの景色は真っ白で「ホワイトアウト」状態でした。



              山道の途中では枯れ草に氷の花が咲いていました。



              中岳から久住山、御池、天狗ヶ城方面を望みました。
                 白く雪化粧していました。初冠雪でしょう!



          御池へ行く途中にあった「池ノ小屋」です。ここで昼食を食べました。



                   5cm程の霜柱が立っていました。



             「すがもりごえ」から見えた前日に登った大船山です。



          すがもりごえから大曲へ行く途中で見かけた小エビ状の氷結です。

















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