奈良の隠れた歴史を探索するウォーキングの催しがあり、今回はその9期目に参加して
きました。足かけ5年の歴史があり期毎に春と秋に6回のウォーキングが開催されます。
これまでも何回か飛び入りで参加していましたが、奈良へ戻ってきたこともありこれから
は毎回参加できるようになりました。6回分の参加費を支払いカードを作っていただきました。
今回は近鉄大阪線の榛原駅に集合し、目的地までバスで移動しました。都祁友田駅で
下車しそこからウォーキングが始まります。初めは「都祁水分神社(つげみくまりじんじゃ)」
を訪ねました。ここは大和国水分四社(都祁・宇陀・吉野・葛城)の一つで、古来から水の
神として崇拝されてきたようです。鎌倉時代作の狛犬がひっそりと佇んでいました。
その後「来迎寺」へと向かいました。宗派は西山浄土宗ということで、この日はお勤めが
行われていました。来迎寺は調べただけでも奈良県に3ヶ寺もありました。
続いて「小治田安萬侶の墓」(おはりだのやすまろのはか)に向かいました。この方は奈
良時代の役人で、文武から聖武まで4代の天皇に仕えたようです。明治の初期に偶然墓
が見つかり副葬品も豊富に出たようなのでそれなりの地位にあったのでしょう。
そこから「国津神社」、「歓楽寺」を経由して「三陵墓古墳群」へ向かい、公園の中で昼食
を摂りました。昼食の後はT先生からのお話を聞きました。今回の訪問先の全体を詳しい
解説付きで話してくれました。これがこのウォーキングのハイライトで皆さんが楽しみにして
いる講話でした。
講話のあとは「興善寺」にお参りし、最後は希望者だけですが「倉本酒造」の見学と試飲
を楽しみました。今回は参加者が多く20名で酒蔵の中に臨時のテーブルとイス(すべて
日本酒のケースで代用)を急拵えして試飲会が始まりました。中にはおつまみを用意して
いる方もいてこのウォーキング会の楽しみの一つになっているなと感じました。
5~6本(720ml)のお酒を小一時間かけて飲み干し話も盛り上がったところでお開きと
なりました。実際には7~8本飲んだかも知れません。もちろん5百円の会費を追加で支
払ったのは言うまでもありません。多くの方が帰りに日本酒を1~2本購入して帰途につい
ていました。
近鉄電車で大和西大寺まで戻ってきたところで、飲み足りなかった有志(10人)が駅中の
立ち飲み屋「豊祝」に入ろうということで最後の打ち上げとなりました。私はビール党なので
やっと喉を潤すことができました。
今回は天候も良く秋の稲刈りが終わった田んぼをそぞろ歩くことができ楽しい一日でした。
都祁水分神社です。ここが最初の目的地でした。
奈良時代の文官「小治田安萬侶」のお墓です。
「小治田安萬侶」のお墓の入り口に柘植の可愛い盆栽がありました。
三陵墓古墳群のひとつで回りに埴輪を飾っていました。
古墳の前では大きな現代の石像が見張りをしていました。
これは前方後円墳の「円(山)」の上から「方」を見下ろしたところです。
最後に訪ねた「興善寺」の境内に変わった模様のネコがいました。
お寺の裏側にあった六地蔵です。更に裏手には土葬のあとがありました。
希望者だけで訪れた「倉本酒造」さんです。この中で試飲会をして盛り上がりました。