2015年05月11日

宮崎・大崩山登山

 可愛岳登山の翌日は「大崩山」に挑戦しました。5時に起床し、5時半に渓流荘を出て6時に「大崩
山」の登山口に到着しました。そこで登山届を提出して準備体操も済ませ登り始めました。

 登山口には先着の車が3台あり、その内の1台はまだ登山の準備中でした。車のナンバーが長崎
だったので我がチームの長崎勤務の長かったメンバが話しかけていました。

 初めは川沿いを歩きましたが、30分ほどの所に「大崩山荘」があり、そこで朝食を食べました。後
から登ってきた長崎の二人(夫婦?)に直ぐに追いつかれ、「お先に!」とおいて行かれました。

 大崩山荘を出て直ぐのところで帰りに渡渉する地点の確認だけして、さらに川沿いを上流に向かっ
て登って行きました。ワク塚ルートの分岐点からは川を渡り本格的な登山になり、少しづつ高度を稼
いでいきました。急な斜面には梯子やロープが架かっており慎重に歩を進めました。

 行程の半分にも行かないところで先ほどの二人連れと遭遇しました。どうやら我々とは逆のコース
で登ってきたようです。昼食も済ませて「これから下山です!」と軽く答えて足早に消えていきました。

 我々はそこから更に登り「上わく塚」(大きな岩の塊)で昼食をとりました。本来はそこから「大崩山」
へ向かうのですが、頂上の見晴らしが良くないことと、雨脚も強くなってきたので、坊主尾根分岐まで
歩いて、そこから坊主尾根ルートで下山しました。(本来は坊主尾根分岐から大崩山まで往復)

 この「大崩山」は九州百名山に入っていますが、日本百名山には入っていません。山容は岩が主
体の険しい山で、九州の山の本の表紙を飾る秀逸な男らしい山です。九州では一番難しい山だと
言われています。日本百名山に入らなかったのは、例の「山岳随筆家深田久弥氏」が登らなかった
からだろうと九州人の一人が言っていました。

 下山ルートは「坊主尾根コース」でしたが、その名の通り「坊主」のような丸い大きな岩の連続で、
足元がすくむ箇所が沢山ありました。一度は梯子を下りていたメンバが「次の梯子がなく絶壁になっ
ている!」と叫んでいました。良く見ると梯子の途中からロープが横に垂れ下がっており、そちらに
乗り換えながら降りるようになっていました。確かにロープで降りる途中に梯子の下を見ると、奈落
の底に落ちるような絶壁でした。

 また象岩下のトラバースは30~40メートルくらいの岩肌を真横に歩くもので、その間に鋼鉄のロ
ープが横に貼ってありました。多少の足掛かりはあるものの、足を滑らせてロープから手を放せば
数十メートルは滑落し、怪我では済まないような地形でした。生きた心地がしないとはこのことかと
思われるようなスリル満点のトラバースでした。

 坊主尾根の前半は上記のようなスリリングな下山でしたが、後半はややなだらかな山道が続き、
最後は沢に流れる水の音がしてきて渓谷にたどり着きました。その川を渡る必要があるのですが、
橋が無いのでそこから上流へ数百メートル登って、朝確認していた渡渉地点で向こう岸へ渡りまし
た。

 渡ったと言っても橋が無いわけですから、流れの激しい中で点在する石を飛び越しながら渡るも
のです。コンパスの短い私はそれだけでもひやひや物でした。そこからは朝歩いた道を下って車を
止めている場所まで戻るだけでした。

 登山口にはほぼ予定通り17時に到着し、朝6時から歩き始めて11時間の長丁場が無事に終わり
ました。ただ、駐車場に長崎の車が残っていました。我々とは逆コースでかなり早く到着していると
思われた二人がまで戻ってきていなかったことで多少不安が頭をよぎりました。ただ、翌日の新聞
にもニュースになっていなかったことから無事に下山したものと思われます。

 「大崩山」には以前別ルートで登っていますので、登頂出来なかったことはさほど気になりません
でしたが、今回の「ワク塚ルート、坊主尾根ルート」は険しい岩山の雄姿が素晴らしいので、晴れた
日に再挑戦したいなと思いました。

 下山後はいつものコースとして温泉入浴が待っています。ただ、その日は近くの温泉「美人の湯」
が休みで、延岡市内まで降りてきて温泉を探しました。コンビニで女性に聞いたところ「知っている
温泉があるのでそこまで車で案内します!」との申し出がありました。地獄で仏とはこのことです。

 その女性の車について温泉へ着いたところ、その温泉も「本日休館」の張り紙がありました。万事
休す!ですが、そこでまたその女性がスマホで近くの温泉を探してくれて場所を教えてくれました。
 そこですぐに携帯で連絡して営業中かを確認した後、隣町の門川温泉へ向かいました。

 もちろん、案内してくれた女性には何度もお礼を言って別れました。かどかわ温泉「心の杜」はかな
り大きな施設で浴槽も広々としていました。受付で確認すると町営の温泉総合施設ということでした。
 大きな湯船に疲れた体を横たえて登山の疲れをゆっくりと落としました。この温泉は海の側という
事で少ししょっぱい湯でしたが、疲れた体に染み入るような時間を堪能しました。

 温泉のあとは福岡までの長距離移動になるので夕食を食べて、その後は一路高速道路を通って
交代で運転しながら家路につきました。我が家にたどり着いた時は日付が変わっていました。


      「袖ダキ?」(7時20分)の眺望です。この時点ではまだ霞んでいませんでした。
宮崎・大崩山登山


                 大きな岩の横をトラバース中です。
宮崎・大崩山登山


            「下和久(ワク)塚」へこれから梯子を使って登ります。
宮崎・大崩山登山


         本日の目的地「上ワク塚」に到着しました。ここで昼食を摂りました。
宮崎・大崩山登山


            坊主岩の一つをロープと梯子で降りているところです。
宮崎・大崩山登山


             「坊主尾根ルート」を下山中で林道との分岐点です。
宮崎・大崩山登山


                     祝子川を渡渉中です。
宮崎・大崩山登山








 

 

 
 

 



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Posted by PANDORA at 23:46│Comments(2)登山
この記事へのコメント
2日間の山旅ご苦労様でした。
巨岩怪石の自然の造形美が見事な山だけに天候に恵まれなかったのは残念でした。
でも、平気年齢75歳のロートルパティーで悪天候の中、
無事このルートを歩き通せたことに満足しています。
温泉を案内してくれたお嬢さん?の親切さに宮崎県人の素朴さと誠実さを再認識しました。
本当にありがたかったですね。
Posted by dojyou38 at 2015年05月12日 11:41
dojyou38さん

 こんにちは!

 大崩山は晴れた日に再度挑戦してみたいと思いますが、一人では
無理なので次の機会を待ちたいと思っています。

 dojyou38さんが声をかけてくれた延岡の女性は本当に親切でし
たね。しかもあの若さで!都会ではとても考えられません!
Posted by PANDORAPANDORA at 2015年05月12日 16:13
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