2015年08月03日

北アルプス(唐松岳・五竜岳)登山報告・前編

 心配だった台風12号が過ぎ去った7月27日から、計画していた北アルプスの登山に出かけ
ました。今回は八方尾根から唐松岳・五竜岳縦走を目指しました。

 14時半に天神の日銀横で待ち合わせをして、5人全員揃ったところで車で出発しました。

 先ずはフェリー乗り場の新門司港へ高速を使って向いました。新門司港へは30分程早めに
着きましたが、乗船手続きをしているうちに乗船案内があり、運転手以外はすべて船に乗り込
みました。

 乗船したのは「名門大洋フェリー」でしたが、最近乗船手続きが変わってインターネットで申し
込むと事前に乗船券をプリントできるようになっており、それを各人が持って乗船するようにな
っていました。

 以前は車検証などを窓口に持って行って乗船依頼書をその場で記入していましたが、インター
ネットでは事前に乗船者の分も含めて入力でき、窓口での手続きは全く不要でした。ただ現場
の乗船係員の方が不慣れで、乗船券にプリントしてあるバーコードを読み取るのに苦労されて
いました。

 フェリーの場合はまず初めにトラックから積み込みますので、一般の乗用車は積み込みが
やや遅れます。何時ものように1時間弱程後からやっと車の乗船が可能となりました。

 車を積み込んで所定の指定席(2等雑魚寝席)へ行くと、当然友人たちは先に乗り込んで何や
ら作戦会議を開催していたようで、その結果だけを伝えてくれました。友人達とは言えすべて
年長者の方ばかりなので、結果の報告を聞くだけですが・・・

 どうやら山から下山したあとの観光地巡りを打ち合わせていたようです。結論としては下山
した後に、松本近辺まで移動し「霧ヶ峰や美ヶ原を周遊しよう」との話でした。当然異論もない
ことから了解の返事をしました。・・・その辺の結果は後編に譲ります・・・

 乗船して身辺整理が終わったところでお風呂に入りましたが、その途中で17時の出航時間
となり静かに岸壁を離れました。風呂をあがって直ぐにレストランに入り夕食を食べました。

 このレストランはバイキング形式なので、ついつい多めにとってしまう傾向がありますが、
自重して少なめにトレーに乗せて席に着きました。生ビールは自動販売機がありますので、
そこで500円で購入しました。生ビールの自動販売機もここだけでしか見れないものです。
(冷えたグラスを冷蔵庫から取出し所定の位置にセットして、500円硬貨(千円札でも可)を
投入し、ボタンを押すと自動的にグラスに注いでくれます。泡もちゃんとセットされます。)

 皆が席に着いたところで、先ずは今回の北アルプス登山の成功を祈願して乾杯しました。

 今回の北アルプス登山では経験者3名、未経験者2名でした。当然未経験者2名は期待と
不安が入り混じった心境で色々と質問してきましたが、経験者の方から心構えや体験談を
話すことで不安を払しょくしていました。ただ、体力的には未経験者の方がかなり上でした。

 昨年の「八ヶ岳遠征」時のフェリーでは、お酒の飲み過ぎで色々とトラブルが発生したので
今回はほどほどの所で切り上げて、翌日の登山に備えて22時頃には寝床に入りました。

 翌朝5時半には大阪南港に到着し、下船して一路信州の白馬に向けて西名阪自動車道を
飛ばしました。車の運転は4人で交代しながら走りました。途中「御在所サービスエリア」で
朝食を食べて更に東名阪自動車道、伊勢湾岸自動車道、東海環状自動車道、中央自動車
道、長野自動車道などを経由し、最終的には安曇野インターチェンジで一般道へ降りました。

 丁度お昼の時間になりましたので、信州ならソバだろうと言うことで国道沿いの蕎麦屋さん
の「そば庄」に入って念願の「信州そば」を堪能しました。更に国道147号、148号を通って
白馬村の民宿「岳栄館」へ到着しました。ここへ車を預けて山支度を整え登山開始です。

 とは言ってもこの日はゴンドラとリフトを乗り継いで「八方池山荘」まで行くだけでした。

 民宿から荷物を担いで15分程歩いてゴンドラ乗り場の「八方駅」へ到着しました。

 八方駅の標高が770mで、そこから八方ゴンドラリフト「アダム」でうさぎ平らテラスまで登り、
更にリフトを二つ乗り継いで八方池山荘まで登ります。八方池山荘の標高が1830mなので、
一気に1060m登ったことになります。この日はここで宿泊しました。

 この山小屋はリフトで行けることから夕食もバイキング形式で、お風呂もあるなど一般の
山小屋とは趣が異なっていました。(次の五竜山荘は夕食はカレーのみで風呂なしでした)

 八方池山荘からは二日後に五竜岳から下る「遠見尾根」がくっきりと見えていました。

 翌日は朝が早いので夕食後早々に寝床に入りました。

 29日は予定より1時間早めに起床して、登山準備を整え本格的な登山開始となりました。

 途中の八方池では白馬三山の一部が雲間に見え隠れしていました。朝食の弁当を食べた
あと更に登ると八方池が現れました。ここは白馬三山が鏡面に映り込むことで有名で、この
日も何とか写真に収めることが出来ました。

 更にしばらく登ると「雪渓」が目の前に現れました。雪渓を始めて経験するメンバは上に登っ
て記念写真を撮っていました。その後幾つかのケルンを経由して唐松頂上山荘に着きました。

 そこに荷物を置いて今回の最初の目的地「唐松岳2696m」を目指しました。20分程で頂上
へ着き記念撮影などして15分程で山荘へ戻りました。昼食の山荘名物ラーメンを食べようと
しましたが、11時開店までにでまだ1時間ほどありましたので、急遽インスタントのカップラー
メンに注文を切り替えて昼食としました。山の上でのカップラーメンはまた格別でした。

 11時頃から再度後半のスタートとなりました。しばらく登ると、今回の最難関の「牛首」が
目の前に現れました。所謂「鎖(クサリ)場」です。登と下りの両方を慎重にかつゆっくりとした
足取りで何とか無事に乗り切ることが出来ました。後は稜線を目的地である「五竜山荘」に
向けて黙々と歩くのみでした。山荘についてから後から登ってきた人に聞いた話ですが当日
もこの鎖場で怪我人が出たようでした。

 五竜山荘に到着したのが14時過ぎだったので、これから五竜岳に登ろうと言う提案もあり
ましたが、早朝の4時過ぎから10時間も歩いているので予定通り明日一番にしました。

 「五竜山荘」では夕食までに時間があったので食堂で缶ビールとおつまみで早めの宴会を
していましたが、夕食の時間になると他のメンバーも全員追い出されました。部屋に戻って
しばらく談笑していると夕食の時間ですよと言う案内放送があり食堂に再度向かいました。

 食堂ではすでにスコッチエッグ入りのカレーが用意されており、大変おいしく頂きました。
 若者向けにはカレーのお替りもありました。流石にカレーの味は逸品でした。翌朝の食事
は時間的に難しかったので弁当にして貰いました。朝食弁当はパン中心の物、昼食弁当は
普通のシャケ弁当でした。夕食後二つの弁当を貰って部屋へ戻り早めの就寝となりました。

 前編はここまでです。・・・山に登っている時間以外は殆ど居酒屋モードですね!


               八方駅からゴンドラで「うさぎ平」らへ向います。
北アルプス(唐松岳・五竜岳)登山報告・前編


              二つのリフトを乗り継いで八方池山荘へ向います。
                独身のころはここでスキーに興じていました。
北アルプス(唐松岳・五竜岳)登山報告・前編


              リフトを降りてすぐ前に「八方池山荘」がありました。
                  ここが北アルプス遠征の最初の宿です。
北アルプス(唐松岳・五竜岳)登山報告・前編


             宿の窓から二日後に下山する「遠見尾根」が見えました。
                    右から左へ下山するものです。
北アルプス(唐松岳・五竜岳)登山報告・前編


       翌日の早朝から登り始めた時に、左横方向に双耳峰の「鹿島槍」が見えました。
     ここはまだ未踏峰で今回の登山でも計画していません。でもいつかは登りたい山です。
北アルプス(唐松岳・五竜岳)登山報告・前編


                 八方池の水面に映った「白馬鑓ヶ岳」です。
北アルプス(唐松岳・五竜岳)登山報告・前編


       かなり上に登ったところで突然目の前に「雪渓」が現れました。「扇雪渓」です。
北アルプス(唐松岳・五竜岳)登山報告・前編


         白馬連山の一つ「不帰(かえらずの)の剣」です。ここも険しい山です。
            40年程前に登った記憶がありますが、今はもう無理かも・・・
北アルプス(唐松岳・五竜岳)登山報告・前編


                 「唐松岳2696m」の頂上で記念撮影!
北アルプス(唐松岳・五竜岳)登山報告・前編


         唐松岳から下山してきた直後に一瞬霧が晴れ頂上が見えました。
北アルプス(唐松岳・五竜岳)登山報告・前編


        ここが今回一番の難所「牛首」です。慎重に鎖を使って降りています。
北アルプス(唐松岳・五竜岳)登山報告・前編












 


 

 
 


 

 

 



 

 

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Posted by PANDORA at 22:05│Comments(6)登山
この記事へのコメント
流石に晴れ男さん、良い天気に恵まれて良かったですね。
夏山の景色、雲海、雪渓の残る山の映像が目に眩しいです。
特に6枚目の八方池の水面に映った「白馬鑓ヶ岳」の写真が
素晴らしいですね・・・(^O^)
Posted by とんぼちゃん at 2015年08月04日 19:01
とんぼちゃんさん

 こんばんは!

 八方池の鏡面写真で見える白馬連峰は定番ですね。
 40年ほど前に白馬三山に登って八方尾根から降りてきた記憶があるのですが、確か一緒でしたよね!殆ど記憶にありませんが・・・
Posted by PANDORAPANDORA at 2015年08月04日 21:06
延べ6日間大変お世話になりました。
特に、一番若手のPANDORA さんには何かと負担をかけたことになりました。
これに懲りず来年もよろしく。

雲が多くすっきりとしたダイナミックな北アルプスのパノマラは叶わなかったが、
そでれも雲間に垣間見る後立山~白馬連山の山容は昨年の南八ヶ岳に比べ、
山に荘厳さと迫力があり感動しました。
Posted by dojyou38 at 2015年08月05日 09:08
dojyou38さん

 お早うございます!

 初めての北アルプス遠征は如何でしたか?
 天候が良ければもっと素晴らしい景色が見えたのですが、
雨でなかったことで良しとするべきかも知れませんね。

 来年の遠征も楽しみにしています。
Posted by PANDORAPANDORA at 2015年08月05日 09:45
唐松岳登山、おつかれさまでした。
今回のアルプス登山はまさに百聞は一見(一験)に如かずで、見るモノ・経験するもの、すべてが九州の山では体験できないものが多かったですね。
アルプスの峰々、スケールの大きさ、登山の厳しさ、高山植物、雪渓等。
Posted by むつごろうむつごろう at 2015年08月16日 22:08
むつごろうさん

 こんばんは!

 初めての北アルプス登山は感激も一塩だったと思います!

 特に雪渓などは九州の山では中々見えるものではないので、
感激されたことでしょう。

 来年の白山は私も初めてなので今から楽しみです!
Posted by PANDORAPANDORA at 2015年08月16日 23:27
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