2015年08月04日

北アルプス(唐松岳・五竜岳)登山報告・後編

 北アルプス登山の後編です。

 前日泊まった五竜山荘にザックを預けて早朝5時前に出発し、目の前の五竜岳を目指しまし
た。雨は降っていませんでしたが、周りは霧に囲まれて視界は良くありませんでした。

 ただ、登山をするには暑さもしのげて順調に高度を上げていきました。途中何ヵ所かの鎖場が
ありましたが、前日の「牛首」に比べると楽勝で1時間少々で頂上に着きました。看板が見えた
ので頂上かと思っていたらそこは鹿島槍への分岐路で実際の頂上はもう少し先でした。

 五竜岳(2814m)は日本百名山の一つで久しぶりに一座クリアしました。頂上には数組の先客
がいましたが、お互いに写真を取り合ったりしながら休憩しました。雨が少しぱらついてきました
ので早速下山を開始しました。

 五竜山荘まで戻って、前日頼んでいた朝食弁当を食べました。パン2個、ソーセージ、リンゴジ
ュレ、チーズ、羊羹、カフェオレとかなりのボリュームでした。メンバには多すぎて半分残す人もい
ました。山ではカロリー消費が多いので炭水化物や糖類の摂取が大切です。

 朝食を食べて一段落したところで前々日見た「遠見尾根」下山を開始しました。これからは基本
下山が中心になるので気分的にはかなり楽でした。ただ実際には何ヵ所かのピークを上下しなが
らの長距離下山になるので時々休憩を挟みながら降りました。

 ピークが「白山、西遠見、大遠見、中遠見」と続き「小遠見」で昼食休憩を取りました。弁当を食べ
ていると急に登山者が増えてきました。

 聞いてみると「小遠見山(2007m)」はトレッキングの終点で、ここまでハイキングの延長として登っ
て来られる方が多いとのことでした。一眼レフカメラを担いだ方も多く、話を聞くとここは山岳写真の
ベストポジションとのことでした。ただこの日は霧が多く良い写真は難しいでしょうとのことでした。

 「地蔵の頭」まで降りると、もう目の前はゴンドラの乗り場が直ぐでした。途中「お花畑」を回遊しな
がら、写真を撮りつつ下山して行きました。ゴンドラ乗り場でしばし休憩していると、メンバーの一人
から薄手のジャンパーを忘れたとの発言がありました。どうも五竜岳を下山して、五竜山荘で着替
えた時に忘れたようです。財布も入っておりその中に現金もいくらか残っていたとのことでした。

 スマホで五竜山荘へ連絡したところ、色違いのジャンパーはあったけれど目的のジャンパーは
ないとのことでした。後日発見された時の連絡先を伝えて取り敢えずゴンドラに乗りました。5泊
6日の遠征なので一つや二つのトラブルはつきものですが、今回はこれが一番のアクシデントで
した。

 ゴンドラを降りたところから八方バスターミナルまで連絡バスがあるとのことで、そのバスに乗って
この日の宿「岳栄館」まで戻りました。ここは二日前に車を止めていたところです。宿に着くと登山
道具を車に積んで軽装に着替えて早速風呂に入りました。宿では夕食までに時間があったので、
下の食堂で酒盛りをしようとしたところ、受付横のテーブルへ行くように指示があったので、そこで
いつものように生ビールで乾杯し無事下山できたことを祝福しあいました。

 生ビールを飲んでいると調理場からいくつかの酒の肴を持ってきてくれたのは感謝の一言でした。
 生ビールを飲み干すと今度は先日フェリーで呑み残した焼酎がまだ半分以上あったので、それ
を出してきて今回の北アルプス登山の反省会が更に盛り上がりました。

 しばらくして夕食の準備ができましたとの案内があったので、全員食堂へ行き引き続き夕食を
食べながらの反省会となりました。夕食を食べ終わったころに隣のテーブルで食事をしていた二人
組が話しかけてこられました。お二人はそれぞれ単独の客でしたが、夕食のテーブルが一緒だっ
たのでそこで意気投合したようでした。

 その二人も加わっての山談義が更に夜遅くまで続きました。来年の遠征は富山の「白山」を計画
しているというと、「白山も良いが立山、剣岳あたりが最高ですよ」との話だった。我々の体力と相
談して再度検討することにしましたが、中々魅力的な提案でした。

 話の途中で「この宿は何回目ですか?」という質問がお互いから発せられました。お互いにそれ
ぞれ今回が初めてですと言うと、二人の方がびっくりした顔をされていました。食事の前に受付横
のテーブルで酒盛りで大いに盛り上がっているのを見て「常連さんだな」と思い込んだようです。

 その方が言うには「風呂に入る前に生ビールを飲んでいるのを見て羨ましいなと思い、更に風呂
から上ったときには焼酎で酒盛りしているのを見て喉が鳴り、お蔭で夕食の時には生ビールと焼酎
が進みました。」とのことでした。確かにあんなに盛り上がっていたら常連さんだと思われたでしょう!

 翌日の霧ヶ峰、美ヶ原の観光は時間が足りなくて中止となり、一路大阪の泉大津目指して高速を
飛ばしました。奈良まで戻ってきたときに1時間半ほど時間が空いたので「法隆寺」を見学しました。
 ここは世界文化遺産登録第一号ということで、皆さん昔を懐かしみながら見学されていました。

 その後泉大津港から「阪九フェリー」新造船ひびきに乗り、翌朝の新門司着を目指しました。ここで
も夕食時に生ビールで乾杯して最後の反省会を楽しみました。今回の遠征で気が付きましたが、
我々は「山に登っているか、寝ているか、酒を飲んでいるか」のどれかの行動パターンしかないこと
が判りました。只今、新規会員募集中ですが、酒を飲めないと無理かも・・・


                     「ミヤマホツツジ」です。
北アルプス(唐松岳・五竜岳)登山報告・後編


                    「ハクサンシャジン」です。
北アルプス(唐松岳・五竜岳)登山報告・後編


                   「シモツケソウ」のアップです。
北アルプス(唐松岳・五竜岳)登山報告・後編


                       「コマクサ」です。
北アルプス(唐松岳・五竜岳)登山報告・後編


                    「タカネウツボグサ」です。
北アルプス(唐松岳・五竜岳)登山報告・後編


             これは「ライチョウ」かと思ったら、「イワヒバリ」でした。
北アルプス(唐松岳・五竜岳)登山報告・後編


                       「クルマユリ」です。
北アルプス(唐松岳・五竜岳)登山報告・後編


           「五竜山荘」の看板です。四菱マークが五竜のシンボルです。
          (五竜岳の斜面で残雪の関係でこういう景色が見えることから)
北アルプス(唐松岳・五竜岳)登山報告・後編


                    五竜岳登頂記念にパチリ!
北アルプス(唐松岳・五竜岳)登山報告・後編


                今回登った唐松岳から五竜岳の様子です。
北アルプス(唐松岳・五竜岳)登山報告・後編











 

 

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Posted by PANDORA at 14:22│Comments(6)登山
この記事へのコメント
2日目は霧がでていたのですか、道に迷わずに良かったですね。
昔、山の中で急に霧が出てきて、岩に書かれた矢印を目当てに
かなり歩いたつもりが元の場所に帰ってきたことを思い出しました(汗)
流石に花を綺麗に写されていますね、
高山植物は山の背景とあいまって綺麗ですね。
お疲れ様でした・・・(^O^)
Posted by とんぼちゃん at 2015年08月04日 19:06
とんぼちゃんさん

 こんばんは!

 山全体は霧で覆われていましたが、登山道は見晴らしがよく
無事に登頂出来ました。北アルプスは40年振りなので、記憶が
定かでなく初めて登るような感覚でした。しばらくゆっくりします!
Posted by PANDORAPANDORA at 2015年08月04日 21:12
旅行していたのでコメントが遅くなりました。
本当に<「山に登っているか、寝ているか、酒を飲んでいるか」>でした。
フェリーの手配などPANDORAさんの世話で計画通り、快適な山旅になりました。
また、久し振りに法隆寺に参拝できたのもPANNDORAさんがいなかったら出来ないことでした。
有難うございました。
Posted by dojyou38 at 2015年08月12日 06:38
dojyou38さん

 こんにちは!

 山のブログも全部見させてもらいました。花の写真が豊富で
感心しきりです。私は鎖場に気を取られてそこまで余裕があり
ませんでした。

 法隆寺は地元なのでよく案内していますが、もう少し時間が
あったら「中宮寺の弥勒菩薩」を拝んで貰いたかったものです。
 次の機会にと言うことにしておきましょう!
Posted by PANDORAPANDORA at 2015年08月12日 10:50
五竜岳登山、おつかれさまでした。
日本アルプス登山は勿論、初めてですし、
まして、五竜岳は日本百名山ですので、
良い思い出ができました。
Posted by むつごろうむつごろう at 2015年08月16日 21:58
むつごろうさん

 こんばんは!

 日本百名山は中々お目にかかることはできないし、
まして頂上まで登ることは体力的にもかなりの経験が
必要な山なので貴重な体験でしたね。

 次の百名山登頂目指してお互いに切磋琢磨してい
きましょう!
Posted by PANDORAPANDORA at 2015年08月16日 23:32
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