2018年05月29日

取立山の水芭蕉

 先日(5月24,25日)と福井県の取立山に水芭蕉を求めて行ってきました。友人が希望していたの
でそれに賛同して一緒に出掛けたものです。車で一路北陸道を目指して出発しました。途中多少の
間違いはあったものの、無事に北陸道へ入ることができて福井県へ向かいました。

 先ずは昼食をということで、かねてより話が出ていた坂井市丸岡町の「谷口屋」を目指しました。
 ここはよくテレビでも紹介されている「油あげ御膳」が有名なところでした。手のひら大の厚揚げが
丸まる一つ出されています。あまりにも大きいのでお年寄り向きには半分持ち帰りもできるようにな
っていました。

 我々はまだ壮年男性ということで普通に頼みました。出されてきた料理に対してお店の方が食べ方
を伝授してくれます。初めはそのままで、次に塩を付けて、最後は大根おろしのつけ汁に浸してとい
う具合に説明がありましたので、その通りの順番で食べました。

 かなりのボリュームだったので多少苦労しましたが無事に食べ終えました。この日は木曜日で平日
だったので比較的に空いていましたが、土日などは観光バスが大挙繰り出してきて、中々食事にあ
りつけないとのことでした。テレビの威力は大きく、福岡の友人も見たことがあると言っていました。

 取立山登山と水芭蕉見学は翌日の予定にしていたので、この日は観光に徹することにしました。
 次は「越前竹人形の里」を訪問し、繊細な竹細工の妙を堪能しました。ここの建物の二階にも谷口
屋の分店がありました。こちらの方が穴場的な存在のようです。

 その後「平泉寺白山神社」を訪問しましたが、ここは江戸時代までは全国の「白山神社」の総本社と
いうことでしたが、明治に入り加賀の「白山比咩神社」にその地位を譲り現在に至っています。バック
に白山を従え、鬱蒼とした杉木立に囲まれた幽玄の世界を醸し出していました。最盛期には僧兵八
千人をかかえる天台宗の一大拠点だったようです。

 次は「越前大野城」へ向かいました。典型的な山城ですが、春などの霞が掛かった日には近くの山
から見えるその姿が「天空の城」と呼ばれているようで、パンフレットの表紙を飾っていました。天空
の城は全国各地にありますが、ここもその恩恵に預かろうと市を挙げて取り組んでいるようです。

 他にも「永平寺」、「恐竜博物館」、「越前大仏」、「一乗谷朝倉氏遺跡」などがありますが、何度か
訪ねているので今回はパスしました。福井市内のホテルへチェックインして、その後福井駅の近くの
「八兆屋駅の蔵」で夕食と翌日登山の英気を養いました。

 翌日は早速車で登山口まで急ぎ、そこで前日から用意していた朝食(サンドイッチやおにぎり)を
食べて、軽い体操をした後出発しました。車は既に2台ほど先着がいました。先ずは「大滝」を目指し
ました。ここは全長30メートルほどの滝で雪解け水が力強く流れ落ちていました。

 この後がやや危険な場所で、滝の水が流れ落ちる横を足元を確認しながらゆっくりと登りました。
 ロープが随所にあり、また渡渉ヶ所もあるなど細心の注意を払って登り切りました。その難所を
クリアすると後は尾根伝いに次の目的地「こつぶり山」を目指しました。

 「こつぶり山」に到着した時に、登山口で軽く挨拶した方と再会しました。確認すると我々とは逆の
方向から登ってこられたようです。これから大滝を経由して下山するとのことでした。地元の方でし
たので山談義や地酒談義に花が咲きしばし会話を楽しみました。

 その後、今回の登山の一番の目的だった「水芭蕉」の群生地を目指しました。先ほどの地元の方
に確認したところ「やや盛りは過ぎているがまだ十分に楽しめます」とのことだったので、期待して
群生地を目指しました。到着すると例の可憐な白い水芭蕉が我々を待ってくれていました。

 かなりの群生地で回りをロープで囲まれているので、その中に入らないように周りを散策し、デジ
カメやスマホで写真に納めました。確かにやや葉っぱが大きくなったものもありましたが、まだこれ
からと言う花も沢山ありました。またピンクの可憐な花「ショウジョウバカマ」や「イワウチワ」なども
所々に咲き乱れており「ミズバショウ」(水芭蕉)の白との対比で目を楽しませてくれました。

 30分程写真撮影と鑑賞に費やしたところで、その場所を後にして次の目的地「取立山」(1307m)
の頂上を目指しました。名前の謂れは加賀の村人が越前まで越境してきて畑を耕すので税金を
取り立てたということから来ているようです。何時の時代にも生活のために越境することは、よく
発生したようですね。

 取立山の頂上には先客が男女2名おられて、その男性に声を掛けると地元の方のようで、周り
の地形を詳しく教えていただきました。遥か彼方には白い雪を被った「白山」が優雅な姿を横たえ
ていました。一昨年登った時の記憶が蘇ってきました。近くには荒島岳(日本百名山)もあるような
ので、機会があったら登ってみたいと夢を膨らませました。

 しばし休憩して白山をバックに記念撮影を済ませたところで下山を開始し、お昼頃には駐車場へ
到着しました。駐車場には既に40台ほどがありました。そこでお昼の弁当を食べて一段落してか
ら奈良への帰途につきました。無理をすれば日帰りでも可能な登山でしたが、年齢的にも無理が
効かなくなっているので、このくらいのペースが妥当かなと納得したものです。友人を奈良の家ま
で送り我が家へ戻りました。


                福井県坂井市丸岡町の「谷口屋」です。
取立山の水芭蕉


                「油あげ御膳」です。大きな厚揚げでした。
取立山の水芭蕉


                辛味の強い「十割そば御膳」を頼みました。
取立山の水芭蕉


              「平泉寺白山神社」の境内です。コケが綺麗でした。
取立山の水芭蕉


                    取立山の登山口です。
取立山の水芭蕉


          30メートルの「大滝」がありました。雪解け水が流れていました。
取立山の水芭蕉


              「水芭蕉」の群落です。周りには雪も残っていました。
取立山の水芭蕉


        白いものは花弁ではなくガクです。棒のようなものが花の集合体です。
取立山の水芭蕉


              「ショウジョウバカマ」(猩々袴)も咲いていました。
取立山の水芭蕉

  
                  同じく「イワウチワ」も咲いていました。
取立山の水芭蕉


              「取立山」(1307.2m)の頂上から見た白山連峰です。
取立山の水芭蕉











 

 


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Posted by PANDORA at 13:31│Comments(10)登山
この記事へのコメント
なかなかいい生活をしてますね。取り立て山への実質の登り高がよくわかりませんが、白山が綺麗に見えてよい山だと思いました。越前大野は友人の里でしたので何回か行きましたよ。湧水が豊富なところでしたが最近は少なくなったと聞いてます。大野もいいところだと思います。市内の山手の方にキャンプ場があって・・・そこでもキャンプをしました。懐かしい思い出です。平泉寺白山神社の写真がとても綺麗です。good!水芭蕉もいいね。こちらは肩が痛くて悩んでます。しかたないか!ではまた。
Posted by イッシー at 2018年05月29日 18:45
イッシーさん
 こんばんは!
 取立山の標高差は450mです。午前中に降りてきました。
 市内のキャンプ場は「東山いこいの村」だと思います。そこから
更に登ると登山者用の駐車場がありました。

 こちらも右肩が痛い中、昨日もゴルフをしました。飛距離はかなり
出るのですが、やはり右肩に無理がかかるので、今年は秋までゴル
フを休むことに決めました。
Posted by PANDORAPANDORA at 2018年05月29日 22:19
可愛い水芭蕉サンキューでした。尾瀬にも2度行ったんですが、水芭蕉の時期を逃しています(T_T)。 水芭蕉も花が終わり、葉が異常に大きく育つともう興ざめですね。運転はくれぐれもご安全に。
Posted by otomi at 2018年05月29日 22:34
otomiさん
 コメントありがとうございます!
 来月は初めて尾瀬に行く予定です。本場の水芭蕉を見るのが
楽しみです。天気が良いとラッシュアワーになりそうですが・・・
Posted by PANDORAPANDORA at 2018年05月29日 23:06
越前大野のキャンプ場は麻那姫湖青少年旅行村でした。かなり市内からははずれてますがいいところでした。昭和40年代だろうと思いますが、そのキャンプ場のよこの山が大雨によりくずれて川を塞いだ事件があります。いわゆる土砂による天然のダムができ下流が危険にさらされることです。もちろん今の麻那姫湖キャンプ場は当時は山村だった。それからすべて立ち退きになって市内の方へほとんどの人が移住したとのことです。そこにすんでいたのが私の友人です。その話をいろいろ聞かされました。越前大野は湧水が豊富だったと書きましたが多分白山からのものだろうと思いますよ。
Posted by イッシー at 2018年05月30日 07:54
イッシーさん
 お早うございます!
 「麻那姫湖青少年旅行村」は荒島岳の近くですね。「東山いこいの村」は
荒島岳と白山の中間地点で勝山市になります。取立山にも頂上付近には
雪が残っており、「大滝」では大量の水が流れていました。
Posted by PANDORAPANDORA at 2018年05月30日 08:53
ゆったりした行程で地域の名物・名所を楽しみながらよい山旅されたようですね。
私もこれからはこのような山旅したいと思っています。

取立山、初めて聞く名前ですが由来が面白い。
山頂からの白山の眺め素晴らしいです。
イワウチワ、まだ見たことがありません。何時か出会いたいです。
Posted by dojyou38 at 2018年06月01日 21:55
dojyou38さん
 お早うございます!
 北陸・福井は何度か行っていますが、登山は初めてでした。
 白山がまだ少し雪を被っていてその壮大さに圧倒されました。

 「イワウチワ」は「イワカガミ」より少し花弁が大きくて、ウチワ状に
なっています。近畿では花弁が大きく「オオイワウチワ」のようです。
 関東・東北では花弁が小さく「コイワウチワ」と言われています。
Posted by PANDORAPANDORA at 2018年06月02日 09:13
申し訳ありませんが、楽しい山登りの写真で貴方の顔が写っているものがあれば私宛に送って下さい。会報の編集をしております。宜しく!
Posted by イッシー at 2018年06月06日 05:59
イッシーさん

 了解しました。本日写真を送ります。
Posted by PANDORAPANDORA at 2018年06月07日 19:30
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