2018年12月05日

初めての熊野古道

 12月1,2日の二日間で初めての熊野古道を歩きました。所属する山の会で忘年登山と言う名目
で宿泊登山が開催されたものです。9月に予定されていた宿泊登山(北アルプス・薬師岳)が台風
の影響で中止になったことから今回企画されたようです。

 熊野古道とは「熊野本宮大社」に通じる5つの道の総称です。紀伊路、小辺路、中辺路、大辺路、
伊勢路がそれに当たります。今回はその中の小辺路(高野山~熊野本宮大社)の一部を歩くと
言うものでした。本来は高野山から水ヶ峰、伯母子岳、三浦峠、果無峠を経由して熊野本宮大社
へ向かうものですがその後半を歩くコースでした。

 マイクロバス2台で近鉄八木駅を7時に出発し、国道168号線を通って「道の駅大塔」で休憩し、
その後、「谷瀬の吊橋」を横目に見ながら「風屋ダム湖」まで行き、そこから県道733号線に入り
「三浦口バス停」で下車する予定でした。

 到着まで後5分と言うところの山中でマイクロバスが急に停車しました。前方を見ると工事車両が
止まっていて通行規制が掛かっていました。係り員の方に規制解除の時間を聞くと1時間後という
話でした。そこから歩くと1時間はかかりそうで、しばらくリーダーたちが検討した結果、マイクロバ
スを降りて歩こうということになりました。

 歩き始めてしばらくすると確かに、がけ崩れの修復中でした。マイクロバスは何とか通れそうな
感じでしたが、やはり危険防止ということで交通規制が掛かっているようでした。しばらく車道を
目的地に向かって歩いていましたが、あと15分位で到着と言うところでマイクロバスが追い付い
てきました。

 聞くところによると規制解除を15分程早めてくれたそうです。直ぐにマイクロバスに乗り込み「
三浦口バス停」まで乗せてもらいました。若干スタート時間が遅れましたが熊野古道・小辺路を
歩き始めることができました。今回は34名の参加で大所帯ということで4班に分かれていました。

 小生は3班で8人のメンバーでした。最初の目的地は三浦峠12時でしたが、コース設定に余裕
を持たせていたようで何とか時間通りに到着しました。峠とは言っても1,246mあり、強風の中で
の昼食となりました。東屋があったので何とか風を避けながら弁当を急いで平らげました。

 そこで記念撮影を撮ったあと、早速次の目的地である西中バス停へと足を進めました。15時
頃にバス停に到着するとマイクロバスが迎えに来てくれていました。そこから宿まで走らせて
15時30分頃には宿に到着しました。初日の歩行時間は6時間ほどでした。

 宿は「民宿やまとや」で貸し切り状態で男性と女性は棟が分かれて宿泊しました。硫黄の匂い
たっぷりの温泉に入り、夕食までに少し時間があったので、缶ビールを買ってきて山談義に熱が
入りました。その後時間が来たので別棟の食堂に行き夕食をとりました。そこはドライブインに
なっていました。

 ドライブインが民宿も経営しているようでした。食事の前に納山会(忘年会)ということで、会長
より〆の挨拶があり、その後新人の自己紹介などをして宴会へとなだれ込みました。しばし歓談
した後は、翌日に厳しいルートが予定されていた為、お酒も控えめにして部屋に戻りました。

 一部のメンバーはその後も部屋で持ち込んだアルコールを飲みながら話し込んでいましたが、
翌日の出発が6時と早いことから就寝したようです。小生は宴会の後部屋に戻りメールチェック
などをして、早めに床に入りました。

 翌日は5時に起床して身づくろいをした後、宿の玄関先に集まり弁当を貰って早速出発しまし
た。朝食抜きでスタートし食事は途中の休憩時間に駆け込むというスタイルでした。二日目の
ポイントは「果無集落」(はてなししゅうらく)でここには「世界遺産」の石碑が建っていました。

 集落とは言っても人影は全くありませんでした。ただ畑や田んぼがあることから生活の匂い
は僅かながら残っていました。そこでは世界遺産の石碑をバックに記念撮影した後、更に次
の目的地である「果無峠」(はてなしとうげ)へ向かいました。

 10時頃に果無峠(1,114m)に到着したので、休憩時間を利用して行動食(宿で用意してくれ
たおにぎり等)を食べ一服しました。そこからは七色分岐を通り、八木尾バス停まで降りました。
 そこからは次の目的地である「道の駅奥熊野古道ほんぐう」まで暫く車道を歩きました。

 そこにはマイクロバスが待機してくれており、7時間以上歩いて限界に来ているメンバを拾っ
て「熊野本宮大社」へ先回りしてくれる算段になっていたようです。若干のメンバがマイクロバ
スに乗り込み、他のメンバは小休止した後最後の目的地に向かって歩き始めました。

 1時間ほどで「熊野本宮大社」へ到着し、しばし大社でお賽銭をあげたり、お土産を買ったり
してマイクロバスへ乗り込みました。二日目は8時間30分の長距離歩行となりました。初めて
の熊野古道を満喫した二日間でした。何時かは中辺路、大辺路も歩きたいなと思いました。


           「熊野参拝路小辺路」の看板です。通称「熊野古道」です。
初めての熊野古道


             「三浦峠登山道入口」です。ここから登り始めました。
初めての熊野古道


              34名の仲間たちです。4班に分かれて登りました。
初めての熊野古道


               「果無集落」にあった「世界遺産」の石碑です。
初めての熊野古道


                   二日目の「果無峠」へ到着しました。 
初めての熊野古道


                   「七色分岐」辺りから見た遠景です。
初めての熊野古道


              熊野川の川面がエメラルドグリーンに輝いていました。
初めての熊野古道


       八尾木まで降りてきて、小辺路から中辺路へと変わりました。      
初めての熊野古道


        「熊野本宮大社」です。昔は伊勢神宮よりも参拝客が多かったようです。
初めての熊野古道


            「熊野本宮大社」の参道です。8時間半の行程の終点です。
初めての熊野古道












 

にほんブログ村 シニア日記ブログ 団塊の世代へ
同じカテゴリー(登山)の記事画像
初めての音羽三山
九州の山友と関西登山ツアー
第二回北海道遠征報告
久住・由布岳遠征登山
弥山・八経ヶ岳に登る(5月23日)
伊吹山登山
同じカテゴリー(登山)の記事
 初めての音羽三山 (2021-11-26 09:32)
 九州の山友と関西登山ツアー (2021-11-06 13:40)
 第二回北海道遠征報告 (2021-07-24 23:27)
 久住・由布岳遠征登山 (2021-06-13 16:12)
 弥山・八経ヶ岳に登る(5月23日) (2021-05-28 14:26)
 伊吹山登山 (2021-05-03 10:50)

Posted by PANDORA at 09:10│Comments(8)登山寺社めぐり
この記事へのコメント
pandoraさん。

 こんにちは。
 熊野詣は、現在復活したのでしょうか。長い間すたれていたと、聞いていました。連綿と続く伝統はいいものですね。皆さんの健脚あってのものだと思います。写真と文章で雰囲気だけ味合わせて貰います。
Posted by shige at 2018年12月06日 16:59
shigeさん

 こんばんは!

 熊野古道は昔のような宗教的な行事から、現代は観光目的の
行事になっているようです。一番中心は「中辺路」で「小辺路」では
二日間誰とも会いませんでした。最近は車で直ぐに行けますので
わざわざ山道を歩く人は減ったのではないかと思います。
Posted by PANDORAPANDORA at 2018年12月06日 23:35
34名とは凄い大所帯ですね。
私も福岡に居た頃、年に1度山岳会の登山で経験ありますが、
世話役は走り回っていました。

果無峠は知りませんが、中辺路を歩いた時遠くに幾重にも重なった連嶺が
果無山脈と教えられ、まさにネーミングに相応しい奥深い山塊だと、
印象深く記憶に残っています。

熊野本宮大社の拝殿の板垣から内側は写真禁止だったと覚えていますが、
今もそうなんでしょうか。

吉野の桜を見に行った時、上千本の奥に奥駆けルートの入り口が
有りました。ここからのルートが一番厳しいと聞きました。
PANDORAさんだったら挑戦できると思いますよ。
機会があったら頑張ってください。
Posted by dojyou38 at 2018年12月07日 11:03
dojyou38さん

 こんにちは!

 約100名の所帯で年に一度のバス山行なので参加者が増えたようです。

 今回は小辺路の一部でしたが、まだまだ沢山の古道があるようです。

 熊野本宮大社は確かに門の中は今でも撮影禁止のようです。ただ小生は
それを知らずに撮影してしまいました。後で仲間に言われましたが「覆水盆
に返らず」となってしまいました。

 吉野からの大峰奥駆道が一番厳しいようで、7日間の行程です。途中で水
や食料の補充が効かないので、それなりの重量物を運ぶ必要があります。
 もちろん友人たちに途中で差し入れをしてもらえれば、もう少し楽に回れる
ようです。2~3回に分けるのが妥当ではないかと思っています。何時になる
かは判りませんが、関西在住なので可能性はあると思っています。
Posted by PANDORAPANDORA at 2018年12月07日 11:48
いつもいつもなかなかアクティヴな活動をしてますね。ちょっと羨ましい気もしますが・・・その団体は登山の愛好家の団体でしょうか?
また、そこら辺はたくさんの史跡があるのでなかなかいいですね。ところで私のスキーは十二月は滑走可能な状態になればすぐにいきますが、本当に安定して全部のゲレンデが滑走可はおそらく一月ですね。一月の上旬には一度帰宅しますが、公民館の新年会を終え次第中旬から下旬にかけて白馬にいく予定です。貴方がもし本当にくることが出来れば一月の方が宿も安くとまれると思います。もしよければ知り合った人から安いところを教えてもらいましょうか?その場合は私もそこに宿泊しても良いと思っておりますので・・・
ついでに余計なことですが・・・熊野古道の宿の温泉のことで「硫黄のにおいたっぷり・・・・」というのがありましたが、実は硫黄は無色無臭で、あのにおいは硫化水素のにおいだそうです。このことはよく話題になることで、私もそう思っておりました。ではまた。
Posted by イッシーです。 at 2018年12月11日 21:18
イッシーさん

 こんばんは!

 団体は「奈良ハイキングクラブ」です。70歳以上の高齢者は基本的に
登山クラブに入れないので、年齢制限の無いこのクラブに入会しました。

 ハイキンギクラブとはいっても、実際には岩登り、沢登り、雪山等にも
行っている普通の登山クラブです。一部ハイキングもありますが・・・

 スキーの件ですが、年明けが良いと言うのはよく判りました。小生も
実際の1,2月の空き時間がまだ判っていないので何とも言えませんが
年明けに連絡したいと思います。

 十津川温泉での「硫黄の匂い」と言うのは、入浴仲間が言っていたの
で、それの単なる受け売りです。硫化水素の件、了解しました。

 明日から福岡へ一週間程戻ります。13日は「すずかけ吟行会」の忘
年会が18時からあるようなので参加予定です。(古町の「ひろはし」で)

 
Posted by PANDORAPANDORA at 2018年12月11日 23:01
機会があれば一度は歩きたいコースが熊野古道です。
熊野古道とは「熊野本宮大社」に通じる5つの道の総称で、紀伊路、小辺路、中辺路、大辺路、 伊勢路があるんですね。
ブログを拝読させていただき、勉強になりました。
Posted by 日々是好日 at 2019年01月07日 21:54
日々是好日さん

 私も昔から熊野古道を一度歩いてみたいと思っていましたが、やっと実現
出来ました。まだほんの一部ですが「中辺路」辺りが有名なので次回はそこ
を歩きたいと思っています。日々是好日さんも是非挑戦してみてください。
Posted by PANDORAPANDORA at 2019年01月08日 00:56
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。