2019年08月06日

初めての南アルプス・鳳凰三山

 8月2~4日と南アルプスの鳳凰三山に登ってきました。南アルプスは初めてだったので、どん
な山容かと胸躍らせた登山でした。先ずは大和郡山の三の丸会館前に早朝7時に集合し、21人
のメンバがバスに乗り込みました。途中サービスエリアなどに立ち寄りながら目的地を目指しま
した。

 6月29日にダイヤモンドトレイル(大阪ー和歌山の縦走コースで紀見峠から金剛山まで)で脚力
のチェックがあり、2名の脱落者がでました。小生も金剛山のロープウェイ近くで足が動かなくなり
途中リタイアしました。3人目の脱落者かと思っていましたが、あとで参加OKの返事をいただきま
した。

 参加条件としては8kgの荷物を背負ってというもので小生も2リットルの水を入れたペットボトル
を2本ザックに詰めて8kg以上になるようにセットしての参加でした。かろうじて滑り込みセーフの
きわどい判定で参加を認めてもらいました。年齢的にも最高齢に近いので脚力の衰えを痛感し
ました。

 当然自分の脚力がほかのメンバと比べてかなり劣っていると言うことを自覚せざるを得ません
でした。そこから本番に向けての脚力作りを始めました。7月6日(滋賀県の飯道山・庚申山)、
7日(滋賀県の鶏冠山・竜王山)、12日(伊吹山)、20日(神戸六甲・摩耶山)、25日(生駒山
ボッカ)、28~30日(立山縦走)と7月は6回の訓練登山でやっと自信が持てるようになったも
のです。

 8月2日(初日)はバスとジャンボタクシーで移動し、目的地の山梨県南アルプス市「夜叉神
ヒュッテ(1374m)」に到着しました。ここは山深い場所でしたがバスも来ているようで旅館のよ
うな佇まいでした。ゆっくり風呂に入って夕食を食べ翌日の登山に備えました。時間があったの
で同室者とトランプの「大富豪」を久しぶりに楽しみました。

 翌日は早朝4時に出発でしたので3時過ぎに起床し登山準備しました。外はまだ真っ暗だっ
たので頭にはヘッドランプを装着し、全員揃ったところで3班に分けて出発しました。ヒュッテの
目の前が登山口だったので、直ぐに登山道を登り始めました。小生は真ん中の2班でした。

 しばらく登ると後ろから朝日がさしてきました。まだ早朝だったので真っ赤な太陽でした。最初
の目的地は「夜叉神峠(1763m)」でした。その後杖立峠(2149m)で3時間以上歩いたので朝
食を頂きました。その後、「南御室小屋(2436m)」、薬師岳(2772m)、観音岳(2840m)・・・今
回の最高峰へと登り、少しトラバースして二日目の宿「鳳凰小屋(2381m)」へ辿り着きました。

 鳳凰三山というのは薬師岳と観音岳、翌日登る地蔵岳の総称で鳳凰山という山があるわけで
はありません。これはほかの地域でもよくあることです。(例えば立山など) 鳳凰小屋は夏休み
中と言うこともあって満員の盛況で布団一枚に二人が寝るという狭さでした。

 いつものように最初は寝付かれませんでしたが、翌朝3時ごろ物音で目が覚めそれなりに寝
たことを実感しました。この日も4時出発でしたので、登山の荷造りや朝のお努めをを済ませて
当初予定の時間には出発しました。ただこの日は地蔵岳(2688m)へ登って再度山小屋に戻っ
てくるため荷物は必要最低限の物をサブザックに入れて出発しました。

 当然朝の弁当は6時40分頃に小屋へ下山してから食べることになり、朝飯抜きでの登山とな
りました。従って一部の行動食は確保しての登山でした。この日も暗闇の中の登山でしたので、
ヘッドランプを付けてスタートしました。この日も後ろから追いかけてくる人たちがいて道を譲り
ながらの登山でした。

 しばらく進んで「YAMAP」(スマホの電子登山地図)を確認したところ、ルートを少し外れてい
ます。 YAMAPが間違えることもあるし、多くの人が追い抜いていきますので大丈夫だろうと、
近くの人には指摘しましたが、リーダには伝えませんでした。

 ところが30分ほど歩いたところで、前を歩いていた人たちが戻ってきています。聞くところによ
ると正規の道がなく迷ったようなので戻りますとのことでした。小生のYAMAPでは尾根伝いに
歩く予定が谷沿いを歩いており、おかしなことに気が付いたようです。小生も強く進路修正を言い
出せば良かったのですが、多くの登山者が間違っておりリーダもそれに違和感を持たなかった
ので、この事態になりました。

 すぐに皆で下山してほぼ小屋の前まで戻ったところで、間違えた場所が分かりました。小屋を
出て50mも行かないところで左へ曲がれば良かったのですが、まっすぐに進んだために発生
した道迷いでした。戻った時には明るくなり岩に描かれた矢印(左折)が目に入ってきました。
早朝の出発で暗かったので岩に描かれた矢印に皆が気づかなかったことが一番の原因でし
た。戻る時間も含めて45~50分ほどの遅れとなりました。この段階で女性一人が頂上アタック
を断念しました。

 その後は順調に地蔵岳の頂上を目指し最後は砂地に足を取られながらも頂上へ辿り着きま
した。 頂上の向こう側には「甲斐駒ヶ岳(2967m)」の雄姿がくっきりと目の前に飛び込んでき
ました。次は甲斐駒ヶ岳か北岳(日本で2番目)に登りたいなと思った瞬間でした。

 頂上の岩場(オベリスク)近くまで登ろうという意見もありましたが、時間が遅れていることもあ
り皆で記念撮影を済ませて下山しました。鳳凰小屋へ下山してからは、再度荷物の詰め替えを
して、途中で断念した女性と一緒に御座石鉱泉に向けて本格的な下山を開始しました。

 途中、燕頭山(つばくろやま)や西ノ平を経由して下山しましたが、昨日からの疲れが残ってお
り、皆も足にかなりダメージを受けたようでした。何とか御座石鉱泉に辿り着き待っていたジャン
ボタクシーに分乗して、予定していた「むかわの湯」という温泉に辿り着きました。

 そこにはチャータしたバスが待っている予定でしたが、なぜかバスの姿が見えません。バスの
中に温泉の着替えなどを残して登山していたのでバスが来なければ温泉にも入れません。早速
バス会社へ連絡を入れたところ、運転手の家族に不幸があり急遽奈良へ戻ったとのこと。代わり
の運転手がそちらへ向かっていますとの返事でした。当初は20分ほど遅れるとの話でしたが、
実際には1時間ほど遅れてバスがやっと到着し、そこから急遽時間を40分に短縮して入浴タイム
となりました。

 入浴後はバスに乗り込み途中のサービスエリアなどで昼食を食べたり飲み物を補給したりし
て、ほぼ予定通りの20時過ぎに大和郡山に到着しました。いくつか小さなトラブルはありました
が、全員無事に家路につくことが出来ました。今回の山行は一年で一番中心的な行事だったの
で、皆で無事に戻れたことを喜び、リーダや運転手さんにお礼を言って解散となりました。


     最初の目標である「夜叉神峠」です。いつかは登ってみたい北岳が見えました。
       右から「北岳・日本No2」、「間ノ岳日・日本No4」、「農鳥岳」のようです。  
初めての南アルプス・鳳凰三山


                     「ゴゼンタチバナ」です。
初めての南アルプス・鳳凰三山


                 最初の目的地 「薬師岳」の頂上です。
初めての南アルプス・鳳凰三山


               今回の最高峰「観音岳」を目指しています。
初めての南アルプス・鳳凰三山

 
               岩の間に咲いていた「タカネビランジ」です。
初めての南アルプス・鳳凰三山


         最後の目的地「地蔵岳」です。頂上のオベリスクが印象的でした。
初めての南アルプス・鳳凰三山


              地蔵岳の頂上から正面に見えた「甲斐駒ヶ岳」です。
            立派な単独峰でいつかは登りたいなと思わせる山でした。
初めての南アルプス・鳳凰三山


              地蔵岳から下山中に見えた「富士山」の雄姿です。
初めての南アルプス・鳳凰三山


         鳳凰小屋に咲いていた「クルマユリ」です。
初めての南アルプス・鳳凰三山









 


 
 

 

にほんブログ村 シニア日記ブログ 団塊の世代へ
同じカテゴリー(登山)の記事画像
初めての音羽三山
九州の山友と関西登山ツアー
第二回北海道遠征報告
久住・由布岳遠征登山
弥山・八経ヶ岳に登る(5月23日)
伊吹山登山
同じカテゴリー(登山)の記事
 初めての音羽三山 (2021-11-26 09:32)
 九州の山友と関西登山ツアー (2021-11-06 13:40)
 第二回北海道遠征報告 (2021-07-24 23:27)
 久住・由布岳遠征登山 (2021-06-13 16:12)
 弥山・八経ヶ岳に登る(5月23日) (2021-05-28 14:26)
 伊吹山登山 (2021-05-03 10:50)

Posted by PANDORA at 15:49│Comments(8)登山
この記事へのコメント
お疲れさまでした。
すごーいトレーニングに強行軍、本格的な登山ですね!
ダイヤモンドトレール脱落者、間違いなしです。今でも、ダイトレがいちばんきつかったと思っていますので(笑) でも、女性の方もいらっしゃるんですね。お若いのでしょうね。

最近、全く歩かず、だらだら過ごしているので、一段と脚力や筋力が落ちているはず。秋の低山歩きのお誘いに備えて、何とかしなくちゃとは思っているのですが^^;

あ、今週末立山の予定なんですが、微妙な感じになっています。今日、明日あたりにリーダーが決断してくれるはず。山は難しいですね。
Posted by かぎろひ at 2019年08月07日 12:54
かぎろひさん

 こんばんは!
 女性10名、男性11名の総勢21名の団体でした。女性は50代、
60代が中心ですが、70歳の方もおられましたよ!

 今週末は台風10号の影響があるかも知れませんね。テルテル
坊主にお願いしましょう。晴れることを祈っています!
Posted by PANDORAPANDORA at 2019年08月07日 19:55
鳳凰三山無事登頂おめでとうございます。
それにしても、随分しっかりと十分な足慣しなど準備をしての敢行だったようですね。
私たちと九州の山を歩いていた頃に比べ随分キャリアーアップしたことでしょう。

その甲斐あって素晴らしい光景と経験に出会えての無事下山。
それにしても、21名の大所帯での山旅、世話役さんは大変だったことでしょう。

9月の九州の仲間との御嶽山。
私も参加の予定ですが、近頃登山の機会が少ないので皆さんに迷惑掛けないか心配です。
宜しくお願いします。
Posted by dojyou38 at 2019年08月10日 10:42
dojyou38さん

 こんにちは!

 事前の金剛・葛城山系のダイアモンドトレイルで途中リタイアの
失格となりましたので、参加を認められないかと思っていましたが
お情けで何とかクリアできました。

 南アルプスは初めてでしたので一度は行きたい山でした。天候
も良く北岳や甲斐駒ヶ岳が綺麗に見え、次に登りたい山の目標が
出来ました。

 9月の御嶽山も楽しみです。ゆっくり登りましょう!

 
Posted by PANDORAPANDORA at 2019年08月10日 11:50
スゴイね。同窓生の中でも貴方が一番全て健康で活動的なようです。恐らく九十歳以上は行けますね。私は南アルプスだけは行っておりません。
Posted by イッシー at 2019年08月11日 20:02
イッシーさん

 こんばんは!

 いえいえ イッシーさんの方がランクは上ですよ!私にとって北海道は
未開の地です。

 小生も南アルプスは初めてでした。北アルプスにはない、やや鄙びた
感じですが、登山者が少ない分、昔の山小屋の感じが残っていました。

 機会があったら是非挑戦してください!
Posted by PANDORAPANDORA at 2019年08月11日 22:28
すごいね!日本の有名な山を七十歳越してすべて登れるのでは?体力に余裕を感じますよ。こちらは毎日六ヶ岳を登ってますが、これは身体を動かしてさび付かないようにする目的です。最近一番思うのは身体全体の運動が必要だと言うことです。いまは例のスキー事故から約7ヶ月経ちましたが左肩の腱板断裂が大変痛んで左腕が回せません。リュックの肩に掛かるところが少し重い荷物をいれると痛みますね。水泳に行きたいと思うけど左肩の痛みでまったくできません。取りあえず痛みが取れるまでは無理ですね。昨年は右肩でしたが約一年かかりました。年が明けた頃には左肩の痛みが取れるのではと思ってますが・・・・。どうなることやらです。今年の年末からのスキーですがちょっと無理かなと少々心が折れてますよ。肩の痛みもありますが、左目の方が先行きちょっと不安ですね。いまのところ見ることには支障がありませんが・・・・。あと、四十歳代に右足の膝をスキーでひねりました。その後遺症が最近出てきたように感じます。ちょっと膝が痛い・・・・。いろいろ書きました。ではまた。
Posted by イッシー at 2019年08月27日 10:06
イッシーさん

 こんばんは!

 山に登れるのも74歳ころまでで、後期高齢者になると若い人についていけなく
なるのではと思っています。後数年の体力です。

 小生も昨年春に桜見物(花見)の帰りに、家の近くで転んで右肩を強打し今でも
違和感が残っています。その時はゴルフクラブが握れませんでした。

 水泳は何とかだましだましで週一で通っています。そろそろ遠泳を狙っています。

 今年のスキーはあまり無理をしないでくださいね。その場にいた者としては
心配でくれぐれも気を付けてとしか言えませんが・・・来年もありますので!
Posted by PANDORAPANDORA at 2019年08月27日 19:35
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。