2020年07月26日

北海道遠征(その1)

 昨年秋ごろに「北海道遠征登山」の声がかかり、思案した結果何時でも行ける場所ではないこと
から、参加の意思表示をしていました。リーダはここ4~5年毎年北海道に遠征しており、所謂ベテ
ランと言えるメンバでした。車で行くので総勢4名(男性2名、女性2名)の体制でした。

 今年に入って具体的な日程が計画され何回かのミーティングを通して具体化してきました。
 日程は7月17日(夕方)~24日(深夜)と言う7泊8日の長丁場のスケジュールでした。
 3月以降はコロナ騒ぎもあり、実施が危ぶまれましたが、フェリーや北海道の宿もなんとか宿泊
可能と言うことで実施が決まりました。

 7月17日(金)夕方、大和西大寺駅に集まりリーダの車に乗り込みました。先ずは名神高速道路
の多賀SAを目指し、そこで休憩と一部夜食等を購入して再度車に乗り込みました。目的地は福井
県の敦賀港です。敦賀港では手続きを済ませて「新日本海フェリー・すずらん」に乗り込み、翌18日
の午前0時30分に北海道・苫小牧港に向けて出発しました。到着は20時30分の20時間の航海です。

 乗船して出航すると0時を回っていますので、直ぐにベッドにもぐりこんで睡眠モードに入りました。
 翌朝、船内放送で朝食の用意が出来ていることを聞き、食堂へと向かいました。朝だったので軽
食として「味噌バターコーンラーメン」を注文しました。縮れ麺でそれなりに美味しくいただきました。

 その時点でまだ10時間以上の船旅が残っていましたので、リーダがトランプを持ち出して来て
4人で「大富豪」を始めました。過去に何回かやっていたので大体のルールは判っていましたが、
駆け引きと記憶力が勝負の重要な要素となるため、お互いに苦労しながら面白く遊びました。

 お昼も艦内のレストランでしたが、少しお腹にこたえるものと言うことで「ハンバーグ定食」を注文
しました。しかしこれが大失敗でした。ハンバーグそのものは良かったのですが、味付けが塩分過多
で塩辛く、ほかの付け合わせも塩分が多く、水をがぶ飲みしながらの食事となりました。

 夕方になって下船の時間も近づいてきましたので、荷造りを済ませて皆で車に乗車しました。
 敦賀港で乗船するときは運転手一人しか乗車できませんでしたが、下船の時は全員乗車した
まま下船することが出来ました。この辺はフェリー会社によって若干の差があるようです。

 苫小牧港に到着後はすぐに当日の宿を目指して走り出しました。夜遅かったので周りの景色は
よく見えませんでしたが、しばらくは工場地帯の中を走っているようでした。その後何もない原野を
走りやっと宿に到着しました。宿ではやや遅めでしたが豪華な夕食にありつくことが出来ました。

 翌朝は車で稚内に向けてドライブです。苫小牧東ICから高速に乗り、千歳、札幌を経由して
岩見沢、深川JCTから日本海側の留萌を目指しました。留萌から稚内までは海岸べりの一般道を
一路北上します。車も少なく快適なドライブでした。

 稚内では翌日に宿泊する宿に一旦車を止めて、徒歩でフェリー乗り場まで移動しました。ハート
ランドフェリー㈱の「ボレアース宗谷号」に乗り一路利尻島の鴛泊(おしどまり)港を目指しました。
 14時30分出発で1時間40分ほどの16時10分には利尻島に到着しました。

 一旦港近くの宿に入り荷物を置いた後で多少時間があったので、すぐそばの「ペシ岬」と言う丘に
登りました。標高90m程の岩山で15分ほどで頂上につきました。眼下に「鴛泊港」を見下ろすことが
出来ました。別のルートで下山していると、港近くの台地に3人のお墓がありました。

 看板があったので読んでみると「会津藩士の墓」とありました。利尻島になぜ会津藩士の墓がと
いぶかっていると、1806年頃ロシアが開港を求めて樺太や北海道北部にやってきて狼藉を働いて
いたので、それを取り締まるために1808年に江戸幕府が会津藩を中心とした東北各藩に約2600
名の藩士を送り込んだようです。利尻島には会津藩士約250名が派遣され砲台を築くなどして防衛
の任務に当たったようです。実際にはその後ロシアからの圧力はなかったので、半年ほどでお役
御免となったようですが、極寒の地で野菜もなく病死する藩士もあり、また帰路に船が難破するなど
して8人の方の墓が利尻島に残っているようです。アメリカのペリー提督が浦賀に来る50年ほど前
の出来事でした。

 宿へ戻って利尻島の海の幸(特にウニが最高でした)とビールを夕食でしっかり楽しんだ後、翌日
の「利尻岳(1719m)」登頂を目指して3時起床のために早めに床に就きました。翌朝は4時から宿
の主人に車で登山口(北麓野営場)まで送ってもらい、身支度をして登山を開始しました。登山口は
約200mの標高なので実質1500mをしっかり登る必要があります。小生は病み上がりで一週間ほ
ど前にやっと登山を解禁されたところで本格的な登山モ-ドにはなっていませんでした。

 今回は頂上までピストンの登山でしたので、途中で足が動かなくなったら引き返すつもりでした。
 せめて8合目付近にある避難小屋までは登りたいとの希望を持っていました。メンバもそのこと
は十分承知でしたので、小生が先頭に立って小生のスピードでゆっくりと登り始めました。

 リーダの指導の元にゆっくりとスタートし少しづつ高度を稼いでいきました。勿論適度な所で休憩
を挟んでもらい水分補給を取りながら頂上を目指しました。何とか避難小屋までたどりつき、まだ
少し余力があったので頂上を目指すことにしました。勿論途中で足が動かなくなったらそこまでで
下山することを頭に描いて足を進めました。

 9合目付近からはザレ場で足が中々前へ進みませんでしたが、何とか踏ん張っていると頂上が
見えてきました。頂上が見えると多少気力が湧いてきて何とか最後の力を振り絞って登頂できまし
た。利尻岳頂上の祠の前で記念撮影をして多少の休憩を挟んで下山を開始しました。

 この日の天気は晴れでしたが中腹位に雲がかかって下界は全く見えませんでした。時折雲の
切れ目から下界の「鴛泊港」が一瞬垣間見えた程度でした。勿論雲から上の眺望は素晴らしい
景色でした。下山の途中で三合目にある「甘露水」は冷たくて疲れた体を癒してくれました。

 下山後は北麓野営場まで宿のご主人が車で迎えに来ていただき、宿まで戻って身支度を整え
て、「鴛泊港」からフェリーで稚内へ戻りました。稚内の宿で風呂に入り、その後夕食をゆっくりと
堪能しました。毛ガニが食卓を飾ってくれていました。北海道は海の幸が本当に豊富です。

 登山の初日はこうして満足した一日を終えることが出来ました。続きはまた・・・


           「鴛泊港」から見た利尻岳(1719m)です。
北海道遠征(その1)


            港近くの「ペシ岬」です。標高90mでした。
北海道遠征(その1)


     ペシ岬展望台から見た灯台です。向こうに見えるのは
      乗ってきたフェリーが稚内へ戻っていくところです。
北海道遠征(その1)


            ペシ岬の麓にあった会津藩士の墓です。
北海道遠征(その1)


          「8合目 長官山」とあります。
北海道遠征(その1)


         利尻岳頂上です。右下に赤い屋根の避難小屋が見えます。
北海道遠征(その1)


                 利尻岳頂上の祠です。
北海道遠征(その1)


         翌日、利尻島「鴛泊港」で見かけた海上自衛隊の軍艦です。
北海道遠征(その1)









 

 

 

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Posted by PANDORA at 15:37│Comments(2)登山
この記事へのコメント
好天に恵まれての利尻岳登頂オメデトウございます。
それよりも、手術の後でも山頂まで登れて何よりでした。
まだ若く普段から鍛えているから出来たことでしょう。

私は13年前利尻礼文を回りましたが天候悪くガイドから登山を止められました。
利尻岳はフェリーから雲の上に浮いているのを眺めただけです。
利尻での馬糞ウニは格別だったでしょう。
通常ウニはミョウバンに浸けたものが出るのですが、道北では生が出てきます。

私は熱海のマンションに半ロックダウン状態なのに羨ましい。
Posted by dojyou38 at 2020年07月28日 10:36
dojyou38さん

 こんにちは!

 今回の北海道遠征登山では、この利尻岳だけが快晴でした。
 病み上がりだったので八合目付近の「避難小屋」まではと思っていましたが、
なんとか頂上まで登ることが出来ました。

 前日の宿の「バフンウニ」は最高でした。普通より味が濃く感じられました。
 北海道は海の幸が豊富なので、それも旅の良い思い出になりますね。

 小生もこの一週間は北海道遠征の罪滅ぼしでロックダウン状態です。
 
Posted by PANDORAPANDORA at 2020年07月28日 13:15
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